猪突猛進ハリネズミ - 私空模様。 盛夏
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私空模様。 盛夏 

♂2:♀2用。約15分。梅雨の続き。

花火で声も聞こえないだろ。泣いとけ。


雨宮 隆也(あまみや たかなり)♂
口下手で不器用なため人付き合いはあまり上手くない。
人の感情に敏感。
京子が気になるこの頃。

橘 京子(たちばな きょうこ)♀
明るく元気で姉御肌。幼い頃から隆也、雪、花音を連れ回していた。
雪のことを好きだったが花音の為に諦めた。

桐谷 雪(きりたに ゆき)♂
ノリが良くて天真爛漫。
実はかなりモテる。
最近花音と付き合いだした。

香雁 花音(かがり かのん)♀
真面目で落ち着いているがどこか抜けている。天然。
最近雪と付き合いだした。



京子(梅雨のとある雨の日。
隆也とあたしが世話焼いて雪さんと花音ちゃんは付き合うことになった。
その日から一ヶ月が過ぎようとしていた日の休み時間。)

花音「二人へのお礼……何をしたら喜んでくれますかね?」

雪「そこがイマイチ分かんないんだよな…」

花音「二人とも自分が欲しいものとか自分で手に入れますからね……」

雪「むしろ自分で手に入れることに意義があるみたいな考え方がするからな。下手に手伝えないんだよなー」

花音「努力家でとてもいいことなんですけどね」

雪「…………あの二人が自分だけじゃ手に入れれないものが有るっちゃ有るんだけども」

花音「え?何なんですか?」

雪「………隆也さ。自覚してないだけで京子さんのこと好きだと思うんだよ」

花音「えっ!本当ですか!?」

雪「前に京子さんのこと守りたいみたいなこと言ってたんだよ」

花音「わっ!こっちが恥ずかしくなってきました」

雪「だろ?そんな恥ずかしいこと言ってる割りに自覚ないんだよ。はっきり言って焦れったくてさー。…あぁ、でも最近はちょっと京子さんを意識してるみたいなんだよな」

花音「あの二人が付き合ってくれたら良いなぁって思ってはいましたけど、わたしが気づかないうちにそんな話になってたんですね」

雪「俺もくっついて欲しいと思ってた。だからあの二人が俺らをくっつけてくれたように、俺たちもくっつけてあげたいなと思うんだ」

花音「それはわたしもです」

雪「ただそのためには京子さんの気持ちが分からないと手がだせないんだよなぁ」

花音「あ、隆也さんが好きだとしても京子さんが違うかったらただの有難迷惑ですもんね」

雪「そうそう。花音ちゃん京子さんの恋バナとか聞いたことないの?」

花音「……そういえばその、あ、あたしのことを、話すことがあっても京子さんのことは話したことないです。」

雪「そ、そっか」

花音「………あ、あたしちょっと頑張って京子さんに聞いてみます」

雪「お、やってくれるの?」

花音「はい、あたしができることがあるならやりたいですし」

雪「それじゃよろしくお願いしようかな」

花音「…頑張ります」

間を空ける

京子「花音ちゃんお昼だよー!お弁当だよー!早く食べよー!」

花音「ふふふ、京子さんの今日のお弁当はなんなんですか?」

京子「ふふふー豚の生姜焼き弁当さー!」

花音「京子さんの生姜焼き美味しいんですよねー」

京子「食べる?」

花音「いいんですか?それじゃいただこうかな…もぐもぐ…やっぱり美味しいですねー」

京子「ありがと!代わりに花音ちゃんのもいただくけどねー」

花音「全然いいですよー。母特製の卵焼き食べます?」

京子「貰うー!あむっ…花音ちゃんのお母さん料理上手だよね。美味しい」

花音「そーなんですかね?…と、それよりも京子さんに聞きたいことがあったんです!」

京子「ん?そーなの?」

花音「そうなんです…その、京子さんって好きな人とかいるんですか?」

京子「え!?なんで!?ど、どうしたの!?」

花音「そ、そこまで驚かなくても…」

京子「あ、うん、ごめん。花音ちゃんから聞いてくるなんて珍しかったから」

花音「や、こちらこそ急にごめんなさい。でも京子さん、あたしと雪さんのこと応援してくれたし、あたしも京子さんが好きな人いるなら応援したいなぁって」

京子「なんだ、そういうことか」

花音「どうかしました?」

京子「や、なんでもないよ。……それにあたし好きな人…いないしね」

花音「そうなんですか?」

京子「そんな驚くことでもないでしょう」

花音「確かに話聞かないなぁとは思いましたけど……隆也さんはどうなんです?」

京子「隆也?ないない。まあ、良いやつだとは思うけど恋愛感情でみたことないよ」

花音「…じゃあ恋愛感情でみてみるとしたらどうなんです?」

京子「…………考えたことないから分からないや。それに向こうもあたしのこと恋愛感情なんかないよ」

花音「え?そうなんですか?」

京子「え?なんで疑問形?」

花音「あ!いえ!なんでもないです!」

京子「そう?ならいいけど?」

間を空ける

花音「……だそうなんです」

雪「んー、まぁ、好きな人いないなら隆也の応援していっか」

花音「はい。大丈夫だと思います」

雪「まあ、とりあえず京子さんに隆也を意識してもらわないといけないな」

花音「ですね。どうしたらいいですかね?」

雪「明後日、夏祭りだし。そこでかな」

花音「だったらとりあえず四人で行って途中で二人ではぐれましょうか。そして二人になれば自然と意識し始めますよね?」

雪「そうだな。それ以外も機会があれば二人にするように仕向けようか」

花音「そうですね」

間を空ける

雪「よう、隆也。夏祭りといえど早いな」

隆也「待ち合わせに遅れるの嫌なんだよ」

雪「良いことだと思うぜ」

隆也「ありがとな。それで花音ちゃんとはうまくいってるのか?」

雪「お、おう。おかげさまでな」

隆也「ならよかった。まあ最近二人でよくいるし、うまくいってなかったらおかしいけどな」

雪「そんなとこまで見られてたのか!?」

隆也「見たというか……俺と京子をちょこちょこ二人にしてるんだから自然とお前らも二人だろ」

雪「あ、ああ、そりゃそうか」

隆也「まあどちらにしろ、お前らがうまくいってるのはとても嬉しいよ」

雪「なんかいつもありがとな。これからは俺たちが応援するから」

隆也「………余計なことはしなくていいからな」

雪「余計なこととか言うなよ」

隆也「…しかしあいつら遅いな」

雪「女の子だから色々あるんだよ」

隆也「そうかもしれんがな…」

京子「ごめん!遅れた!」

隆也「お前ら遅い…ぞ」

花音「ほんとにごめんなさい」

雪「や、だ、大丈夫だよ」

京子「ふふふふ。雪さん花音ちゃんに見惚れちゃってる」

雪「や!そんなことな…くはない、けど」

花音「え!?雪さん!」

京子「当たり前だけどねー。浴衣だし珍しく化粧してるし、髪型も変えたしね。ほんとに可愛いもん」

雪「…うん、ほんとに可愛い」

京子「…はいはい。惚気ごちそうさま」

花音「京子さん!!」

京子「…あれ?隆也が何も言わないなんてどうしたの?」

雪「ああ、きっと京子さんに見惚れてるんだよ」

隆也「雪!違う!」

京子「そーだよ。隆也があたしに見惚れるわけないじゃん」

花音「でも京子さんこそ浴衣似合ってるし化粧も髪型も可愛いから、見惚れちゃいますよね」

隆也「……んなことないっ!」

京子「そこまで全否定されると逆にムカつくな…まぁいいけど」

雪「はいはい。みんな揃ったし行くぞー」

間を空ける

京子「相変わらず隆也との勝負がつかない!」

隆也「俺に勝とうとするのをそろそろやめろ」

京子「偉そうに言ってるけど金魚すくいも射的も引き分けでしょ!」

隆也「何だよ?次はヨーヨー釣りでもして勝負するか?」

京子「やってやろうじゃんかぁ!」

雪「(小声で)盛り上がってるうちに抜けちゃおうか」

花音「(小声で)そうですね」

京子「…また引き分けぇ!!」

隆也「お前しつこいよ」

京子「なら隆也が負ければいいんだ!」

隆也「雪からもそろそろやめろって言ってやってくれ…って雪?」

京子「あれ?花音ちゃんもいない?」

隆也「……またか」

京子「あたしと隆也くっつけようとするなんて馬鹿だね……」

隆也「辛いか?」

京子「…………ちょっと、だけね」

隆也「……珍しく素直だな」

京子「あれ?なんでだろ?」

隆也「そろそろ限界なんだろ。前から言ってるけど俺の前だけでもいいから素直になっとけ」

京子「ちょっとあたしの頭に手を置くな!」

隆也「ちょうどいい高さなんだよ」

京子「……だからといって撫でる意味が分からない」

隆也「ならクシャクシャにしてやるよ」

京子「ちょ!やめてよね!せっかく綺麗にしたのに!」

隆也「それがムカつくんだよ」

京子「はぁ!?」

隆也「振り向かないやつの為に綺麗になったりするな」

京子「……そんなつもりはなかったんだけどな。ちょっと、だけね、さみしかったん、だよね」

隆也「………」

京子「あ、花火……って隆也?なんでそんなひとけがないとこ行くの!?」

隆也「ここなら誰にも見られないし、花火で声も聞こえないだろ。泣いとけ」

京子「隆也が見てる…って、ひゃあ!?」

隆也「こうやって俺の肩で泣いたら俺にも見えないだろ」

京子「ばっ!馬鹿ぁ!」

隆也「ん」

京子(そう言った隆也の肩は広くて厚くて、あたしの弱いところを全部受け止めてくれる気がして、いつの間にか流れ出した涙をあたしは堪えられなかった)

京子「…ほ、……んとに、馬鹿……ふ……くぅ……ひっく…」


間を空ける

花音「京子さんと隆也さん…うまくいってますかね?」

雪「まぁ、京子さんが恋愛感情ないところからだと長期戦だからな」

花音「あ、そーですよね。先を急いじゃダメですね。反省反省」

雪「花音ちゃんのそういう自分の悪いところ認めれるとこ好きだな」

花音「ふぇ!?な、何言ってるんですか!」

雪「ほんとのことを言ったの」

花音「……嬉しいです」

雪「よかった」

花音「……雪さん」

雪「ん?」

花音「あたし今幸せです。だから京子さんたちにも幸せになってもらいたいです」

雪「うん。そうだね」

隆也「やっと見つけた。バカップル」

雪「あ、見つかった…って京子さん髪型少し崩れてるけどどうしたの?」

京子「えっ!?あ、と、ちょっとはしゃぎすぎちゃっただけだから大丈夫だよ」

雪「そっか、隆也がなんかやらかしたのかと思った」

隆也「雪は俺のことなんだと思ってんだ」

雪「なんだろねー」

京子「(小声で)花音ちゃん花音ちゃん」

花音「(小声で)なんですか?」

京子「(小声で)…ごめんね」

花音「(小声で)えっと…なにがです?」

京子「(小声で)それは秘密」

花音「?」

京子「可愛いなぁもう」

京子(あたしの中の暗い気持ちはもうなくなっていた。そして代わりに生まれたもう一つの気持ちにはまだ気づかないまま夏が始まろうとしていた)

盛夏-end-


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