猪突猛進ハリネズミ - 私空模様。 梅雨
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私空模様。 梅雨 

♂2:♀2用。約15分。

空が代わりに泣いてくれるからあたしは笑える。


雨宮 隆也(あまみや たかなり)♂
口下手で不器用なため人付き合いはあまり上手くない。
人の感情に敏感。

橘 京子(たちばな きょうこ)♀
明るく元気で姉御肌。幼い頃から隆也、雪、花音を連れ回していた。

桐谷 雪(きりたに ゆき)♂
ノリが良くて天真爛漫。
かなりモテる。

香雁 花音(かがり かのん)♀
真面目で落ち着いているがどこか抜けている。天然。



隆也(俺は人の感情にはかなり敏感な方で、人が必死に隠してる感情とかにも気付き、つい気にかけてしまう。
俺が京子を気にかけてしまうのはきっとそのせいだ。
ずっとそんな風に思っていたからこんな質問がさらっと言えたんだと、今になって思う)


隆也「京子。お前、雪のことが好きなのか?」

京子「…はぁ?何言ってんの。そんなわけないでしょ。びっくりさせないでよね」

隆也「俺は冗談でこんなこと言わないし、隠してもバレバレだ」

京子「……うーん。あたしって感情隠すの上手い方だと思うんだけどな………昔から隆也だけにはバレちゃう」

隆也「分かるに決まってるだろ。俺を誰だと思ってんだ」

京子「はいはい。自称嘘発見機の隆也様ですねー」

隆也「あのなぁ。誰もそんなもん自称なんかしてねぇし。呼んでるのお前だけだからな」

京子「雪さんも花音ちゃんも呼んでるもーん」

隆也「あいつらはお前が呼ぶから呼んでるだけだろ。それにあいつらは裏表がねぇから意味がない」

京子「うーん。やっぱ隆也から見ても裏表ないよねー」

隆也「あいつらは感情をそのまま外に出せるやつらだからな。
……雪の裏に期待しても答えは変わんねぇよ」

京子「………また考えてることバレた」

隆也「お前は分かりにくそうに見えて分かりやすいからな」

京子「うーん。そうなのかー。バレるの隆也だけなんだけどなー。…まだまだ改善しなきゃ」

隆也「………改善なんてしなくていいだろ」

京子「え?なんで?」

隆也「っ!なんでって!改善して!俺でさえお前のことが分からなくなったらっ!お前はどうなるんだよ!」

京子「た、隆也どうしたのさ。急に声荒げたりして……ちょっと怖いよ」

隆也「………ごめん。なんでもない」

間を空ける

京子「……隆也にさ。相談なんだけど」

隆也「………なんだよ」

京子「んとね。雪さんと花音ちゃん。いっそのことくっつけちゃおうよ」

隆也「お前はそれでいいのかよ」

京子「………このまま焦れったい二人を見るよりは諦めつくからさ」

隆也「分かった。……ただ一人では泣くなよ」

京子「はぁーい。泣いたりなんかしないけど返事だけはしといてあげる。……んじゃ明日の放課後あたりにでもきっかけ作ってやるかぁ。」

隆也(そうやって完璧に笑ってみせる京子が逆に痛々しかったが、俺は何も言えずに頷くだけしかできなかった。
そして次の日)

雪「隆也おはようさん」

隆也「ああ、おはよう」

雪「んん?なんか隆也いつもより暗くねぇか?」

隆也「悪かったないつも暗くて」

雪「いや、悪りぃ。そういうつもりで言ったんじゃなかったんだけどな」

隆也「心配してくれてるってちゃんと分かってるよ」

雪「さっすが嘘発見機ー」

隆也「……雪、今日空いてるか?」

雪「お?ツッコミ無し?ってか隆也からのお誘いは珍しいな。やっぱどっか悪いのか?」

隆也「空いてるか空いてないかどっちだ」

雪「空いてるよー?ってか隆也のお誘いなら用事があっても空けるけどな」

隆也「嘘つくな。そんなんだから京子と花音ちゃんにホモホモ言われるんだ」

雪「おぉ、それはやだな。うん。自重しよう」

隆也「………雪は花音ちゃんのどこが好きなんだ?」

雪「うぇ!?ななな、何言ってんだ!?お、俺は別に」

隆也「今更隠しても意味はないぞ」

雪「さすが嘘発見機。侮り難し」

隆也「俺じゃなくてもバレバレだがな」

雪「え?マジで?」

隆也「京子も気付いてるよ」

雪「京子さんにもかよ!くっそ、恥ずかしいな」

隆也「本人は気付いてないだけマシだろう。んで、どこが好きなんだ?」

雪「………なんていうのかな。守ってあげたくなるんだよな。弱いなりに頑張ってるとことかさ。」

隆也「………京子も弱いだろ。京子を守ってあげようとはならなかったのか?」

雪「え?京子さんは強いじゃん。泣くことも怒ることもなくてさ。
京子さんはどっちかっていうと憧れだな。」

隆也「……そうか雪にはそう見えるんだな」

雪「んー。逆に隆也には京子さんは弱い人なのか。そんでもって守りたい対象なんだ」

隆也「は?」

雪「ん?違うの?俺にはそう聞こえたんだけど」

隆也「………知らねぇよ。とりあえず今日の放課後、京子と花音ちゃんと一緒に出かけるぞ」

雪「ほーい」

間を空ける

京子「かーのーんーちゃーん!おっはよー!」

花音「あ、京子さんおはようです。」

京子「今日も相変わらず可愛いわね。こんちくしょう」

花音「いやいや京子さんの方が可愛いですから」

京子「もう!そんな可愛いこと言ってくれる花音ちゃんにちょっとしたプレゼントをやろうではないか」

花音「プレゼント、ですか?」

京子「今日の放課後、雪さんと二人っきりにしてあげる」

花音「ふぇ!?や、そんな急に無理ですよ!緊張しちゃいます!」

京子「まあ、今までそうだったしね……ってことで事前に教えといたんだからね。今日しくじったら罰ゲームよ。罰ゲーム」

花音「京子さんの罰ゲームって嫌な予感しかしないんですが」

京子「ふふふー。ちょっとは危機感もてた?」

花音「かなりもちました……」

京子「それはよかった。そろそろ見てて焦れったくてさー。口出ししちゃう寸前だったんだよねー」

花音「え!?や!だって!二人っきりになると……その……言葉が、出てこなくなるんです……あたしも京子さんみたいに強くなれたら雪さんと話せるようになれますかね」

京子「花音ちゃんはそのままで充分可愛くて強いから大丈夫だよ。ほんの少し勇気を出すのを頑張りなさい。分かった?」

花音「……頑張りますっ」

間を空ける

京子「さて、遊びにでかけるかーって意気込んでみたけど……この雨じゃねぇ……」

雪「今日はやめといた方が良さそうだねー」

花音「で、ですよねー」

隆也「まあ、帰るにしたって俺傘持って来てないんだが」

京子「え、あたしもないんだけど」

雪「え?俺もないよ?」

花音「一応あたしは置き傘してたの有りますけど……」

隆也「一つの傘で四人は無理だな」

京子「花音ちゃんを濡れさすのは絶対ダメとして後一人か……うん。雪さん。花音ちゃん送っていってくれる?」

雪「へ!?や、そこは京子さんだろ!女の子なんだし濡れちゃダメだよ!」

花音「そ、そうだよ!」

京子「いや、あたし隆也とちょっと話があってさ。隆也と帰りたいんだわ。この雨も通り雨みたいだしさ。あたしらに構わず帰っていいよ」

花音「きょ、京子さん!」

京子「花音ちゃん罰ゲームのこと忘れないでねー」

花音「な、え、や、ほんとに?」

雪「ん?罰ゲーム?何それ?」

花音「いやぁぁ!雪さん反応しないでー!」

隆也「なるほど。罰ゲームか。それはそれで楽しそうだが」

花音「なんで隆也さん話通じてるのー!?」

京子「とにかく安全に帰るのよー」

雪「……こうなったら京子さん聞かないし、俺らで帰ろうか」

花音「っ!……はいっ……」

京子「いってらー」

間を空ける

雪「つ、梅雨ってやっぱ天気読めないよなー。朝はけっこう晴れてたのに」

花音「そ、そうですね。置き傘してるとけっこう役立ちますよ?」

雪「俺も、しよう、かな」

花音「そしたら雨が降っても四人で帰れますし、ね」

雪「……そしたら俺と隆也の相合傘になるのか……それはやだな。」

花音「そうですか?二人仲良いから相合傘ぐらい平気じゃないですか?」

雪「いや、平気っていうか……男二人で相合傘は見た目的にヤバイだろ」

花音「ふふ。京子さんがきっと囃したてますね」

雪「あ、やっと笑ってくれた」

花音「え?」

雪「あ、いや、俺と二人の時って花音さん、笑ってくれることなかったから嫌われてたりするかなーって思ってて」

花音「ち、違います!嫌ってなんかいないです!むしろ好きなんですっ」

雪「え?」

花音「ええ!?や!違うんです!今の忘れてください!」

雪「やだよ。俺は花音さんのことが好きなんだ。好きな子から好きって言われて忘れたりできない」

花音「へ?」

雪「あ、や、違うんだったらただの勘違い野郎でめっさ恥ずかしいやつなんだけどさ」

花音「……違うことないです。雪さんのこと好き、です」

雪「……やっべ。嬉しいのと恥ずかしいのでなんか変な感じだ」

花音「あたしも…です。
……京子さんにはお礼言わないといけません。ずっと応援してくれてましたから」

雪「あー。俺も隆也にお礼しないとなー…」

花音「今度二人でサプライズでもしましょうか」

雪「そうだな。喜んでくれるといいな」

間を空ける

隆也「これでよかったのか?」

京子「そーねー。相合傘なんてお膳立てしたんだから後は花音ちゃんがボロだして雪さんがなんとかまとめてくれるでしょうから、上出来じゃないかしら」

隆也「いや、そういうことじゃなくてだな」

京子「隆也帰るわよ」

隆也「……お前の傘は。置き傘してるだろ」

京子「要らない。隆也使う?」

隆也「女物の傘なんか一人で使えるわけねぇだろ。」

京子「それもそうか」

隆也(京子はそのまま濡れることを躊躇わず、外に出て歩きだす。俺もそれの後をついていく)

京子「たまーにさ。空はあたしの代わりに泣いてくれてるんじゃないかなーって思うことがあるんだよねー」

隆也「………」

京子「空が泣いてくれるからあたしは笑える。だから。隆也もあたしのこと心配しなくていいんだよ?」

隆也(そう言いながら振り向いた京子は確かに笑っていた。
雨のせいで顔が濡れてるのは涙なのかも分からない。
けれど目元に溜まった堪えている涙は見てとれた。
それが……異様に悔しかった)

隆也「心配なんかしてねーよ。ただムカつくだけだ」

京子「ムカつくって……それはそれでなんか失礼ね」

隆也「お前が俺の前で素直に泣かないからだろ」

京子「隆也どーしたのさ。いつものことでしょ。最近おかしいよ?」

隆也「いつものことってのがムカつくんだよ。そろそろ俺の前だけでも素直になれ」

京子「えー。やだよー」

隆也「決めた。絶対素直にさせてみせるからな」

京子「ふーん。できるもんならやってみなさいよ。楽しみにしてるから」


梅雨-end-


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